はじめに
年末年始は、病院やクリニックが休診になりがちな時期。休日・祝日の救急外来は大変混み合ううえ、耳鼻咽喉科専門医が常駐していないケースも多いため、専門的な検査や処置は受けづらいことがあります。
もし、急な発熱や咳・鼻炎症状などが出て「病院がやっていない」「どこを受診すればいい?」と不安になった場合に備えて、自宅での応急処置方法と年末年始の発熱外来・救急病院リストをご紹介します。
1. 自宅でセルフチェック(新型コロナ・インフルエンザの抗原検査キットの活用)
最近はドラッグストアなどで、新型コロナウイルスやインフルエンザの抗原検査キットを購入できる場合があります。
発熱や喉の痛み、咳などがある場合は、まずセルフチェックを行い、陽性かどうかを早めに把握しましょう。
陽性だった場合は、家族を含め他の人との接触を避け、暖かくして安静に過ごします。状態が悪化する場合や高熱が続く場合は、できるだけ早めに医療機関を受診してください。
2. 市販薬による一時的な症状緩和
年末年始は医療機関が閉まっている可能性が高いため、市販の解熱剤や総合感冒薬で一時的に症状を和らげることも有効です。
ウイルス感染時の解熱剤としては、アセトアミノフェンが比較的推奨されているので、薬剤選びの参考にしてください。
以前に市販薬でアレルギー反応を起こしたことがある方は、自己判断で服用せず、状態が悪化する前に救急外来へ相談するようにしましょう。
3. こまめな水分補給と加湿
発熱時は体が水分を失いやすく、脱水症状を起こしがちです。OS-1などの経口補水液や、薄めたスポーツ飲料をしっかり摂りましょう。
咳や痰が多い場合は、部屋の加湿を十分に行い、喉をいたわるようにしましょう。こまめなうがいも効果的です。
高熱でふらつくほどでなければ、基本的に入浴は可能です。むしろ、湯冷めに気をつけながら体を清潔に保つことで、少しリフレッシュできる場合もあります。
4. 症状が悪化したら躊躇せず救急外来へ
水分をまったく受け付けない、息苦しさがある、あるいは高熱が続いているなどで状態が悪化している場合は、自己判断せずに救急外来を受診してください。
年末年始でも、生命に関わる恐れがある症状は放置できません。「緊急かどうか分からない」という方は、各自治体が提供している救急電話相談窓口に問い合わせてみるのも一つの方法です。
5. 年明けには、かかりつけの耳鼻咽喉科を早めに受診
年末年始に自己対処していても、症状が長引いたり再度悪化したりすることがあります。休み明けの診療が始まり次第、かかりつけ医(耳鼻咽喉科など)へ早めにご相談ください。
専門医の診察を受けることで、正確な診断と的確な治療を受けられます。特に、耳・鼻・喉の症状が続く場合は、耳鼻咽喉科の専門的な検査・治療をおすすめします。
年末年始の発熱外来・救急病院リスト
年末年始に診療を実施している医療機関や救急病院を調べるときは、以下の情報が参考になります。
横浜市医師会:年末年始に受診できる医療機関一覧
鎌倉市:年末年始の急病・救急診療のご案内
湘南鎌倉総合病院:年末年始の救急外来案内
市町村や地域によって受診先の一覧が異なる場合もあるので、お住まいの自治体のサイトや広報誌などで合わせて確認しておきましょう。
まとめ
年末年始は「病院が休み」「救急外来が混雑していて受診できないのでは」という不安がつきものです。そんなときは、まずセルフケアで様子を見つつ、もし異変を感じたら我慢しすぎずに救急外来や休日診療所の利用を検討してください。
そして症状が落ち着いても安心せず、年明けの診療が始まったら早めに専門医へ。適切な治療を受けて、年末年始を健やかに過ごせるようにしましょう。