お子さまの診療について

小さなお子様の受診を考えている親御様へ

当院のWEBページをご覧頂き、ありがとうございます。
院長の濱田彩子です。

お子さまの中には「痛みに敏感な子」「怖がりな子」「薬(匂い含む)嫌いな子」「全く平気な子」など様々いらっしゃいます。
本ページでは、小さなお子さまの受診を考えていらっしゃる親御さま向けに、当院のお子さまの診療に対する考え方についてお話したいと思います。

私が子供の頃の話です。

先代の父の診察室に入る時、あのなんとも言えない鼻をつく薬品の匂い、ガチャガチャと器具がぶつかる音、ゴゴ〜というコンプレッサーの音、白衣姿の父、これらを認識した瞬間、毎回、耐え難い恐怖感に襲われ、絶対何か痛いことされる!と思いこみ、口を両手でしっかり塞ぎながら診察室に入っていったものでした。

自分自身、「父親が働いてる場所にただ遊びに行くだけ」でもそんな有様でしたので、小さなお子様たちが、診察の際、怖がって泣いたり、嫌だ嫌だと暴れたり、逃げ出したりする気持ちは、痛いほど良くわかります。

なので個人的にはなるべく「痛いこと」や「怖いこと」はしたくはないのですが、やはり、正確な診断と治療をするためには耳、鼻、喉の所見をしっかりと確認して、必要があれば耳垢をとったり、鼻水を吸ったりしなくてはならないのが、耳鼻咽喉科専門医としての務めでもあります。

まずは、受診される前に、ご家庭でなぜ耳鼻咽喉科に行かなくてはならないのか、抱っこしてもらいながらじっとしていれば痛いことはあまりないこと、病院は怖いところではないことなどを、やさしく説明してあげていただくと、少し恐怖感が和らぐと思います。

実際、初めの何回かは泣きじゃくって大暴れのお子さんも、あ、怖くないんだ、鼻吸ってもらったら楽になった、耳垢とってもらってスッキリしたなど、お子様自身にとってのよい面がわかってくると、診察にとても協力的になり、ほとんど動かずに処置をさせてくれるお子さんがたくさんいらっしゃいます。

お互いの信頼関係なしにはいい診療は成立しないと思うのです。

緊急性がある場合以外は、お子様との信頼関係が出来上がるまでは、ご両親にしっかりと抱っこしてもらい少しずつ処置に慣れていくのがベストと思いますので、多少治療に時間がかかっても、無理強いしない方針でおります。

まずは、お子様と仲良くなること、これが治療の第一歩と考えておりますので、ご両親にも根気よく治療に参加していただけますようお願い申し上げます。